包茎の概要と起こり得る問題点について

包茎の概要と起こり得る問題点について

男性にとって陰茎の亀頭部分が自身の皮に包まれている状態というのはある種のコンプレックスとなる場合があり、悩む人も多い。
勘違いしている人も多いのだが、皮が覆いかぶさっているだけで、包皮をめくることが可能な場合において正式には包茎とは呼ばれない。包皮が陰茎との癒着などで皮をめくることができない状態の場合に包茎と呼ぶ。そのため日本では真性包茎と呼ばれるが、医学用語としては真性を付ける必要はなく、国際的にも該当する用語はない。同様に仮性包茎についても国際的に該当する用語はない。
通常、包皮がめくれるならば特に問題はなく、清潔に保っていればそれでよいとされる。しかしながら包茎は皮を自力でめくることが困難であるため、様々な症状を発症する場合がある。いくつかの例を挙げて説明する。
亀頭包皮炎がまず挙げられる。これは包茎によって皮の内側に恥垢がたまることによって亀頭または包皮、もしくはその両方に炎症を起こす症状を指す。かゆみや出血を伴うこともあり、排尿時に痛みを感じることが多い。症状が悪化すると別の症状を併発することがあるので早期対策・治療が望まれる。併発する症状としては閉塞性乾燥性亀頭炎、二次的真性包茎、陰茎癌などがある。閉塞性乾燥性亀頭炎は度重なる炎症によって、徐々に先端付近の皮膚が白く固くなり、進行すると包皮が先端を閉塞し尿道を塞いでしまうこともある。そうなった場合、排尿が困難となるので外科的手術が必要となる。また、尿道狭窄などの症状がみられることもあるため、その際には切開による尿道口の確保などの処置がなされる。
包茎であっても射精は可能なため、性行為を行おうとすることがあるが、その際に包皮が引っ張られ、やはり困難とされる。